特別な力

自分の大切な人たちの幸せをパワーストーンにお願いする私

私の妹はひどい恋愛関係のもつれから精神的に不安定になってしまい、一人暮らしをさせるのが心配だった私は妹と一緒にすむことにしたのです。
私は一緒に住む約束として、部屋に置いてあるパワーストーンを毎日妹が洗い清めるようにと言いました。
妹は私の言葉通り毎日パワーストーンの浄化をしていますが、心はなかなか落ち着くことが出来ないようでした。
まだ別れた相手の男性のことを思い出すのか、妹は一人で涙ぐんでいる時があるのです。
そんな時私はなるべく素知らぬふりをしてみますが、妹の気持ちが爆発しそうになると手を差し伸べることにしています。
この前、二人で夕食を食べている時もそんな感じでした。
妹は突然テーブルをドンと叩くと、私なんて生まれてこなければよかったのにと叫んだのです。
何を言うのよと私はすぐに妹をたしなめましたが、妹はさらに私なんて死ねばよかったと口にしました。
私はカッとなって思わず妹の頬を平手で殴ってしまったのです。
しかし私の怒りはそれでも収まらず、下を向いた妹の頭をポカポカと殴りながら私も泣いてしまいました。
私と妹は両親がいないので、この世にたった二人だけの肉親です。
それがいなくなってしまったら、どんなに寂しくて心細い事でしょう。
私と妹はしばらく子供のようになってわあわあ泣いていました。
そんなことが何度か繰り返され、私はますます妹を一人にはしておけなくなりました。
私の彼氏に初めて妹の大変な状態のことを話した時、彼氏は別に驚く様子もなく淡々と聞いてくれるばかりか、私のことをとても助けてくれたのです。
私は彼氏には本当に申し訳ないと思いながらも、彼氏がとても良くしてくれるので頼らざるを得ませんでした。
私の彼氏にも何か言いたいことがあっただろうに、私はそのことに少しも気づきませんでした。
でも私が彼氏の心の内を知る出来事があったのです。
私の目を結んで泥酔状態になってしまった妹を、彼氏と私が一緒になって介抱していた時がそうでした。
妹を寝かせて一息ついた私と彼氏がお茶を飲んでいると、彼氏は私と妹のことを仲が良くていいねと言ったのです。
仲が良いってそれ本気で言っているの、と私は苦笑いしながら彼氏に聞きました。
すると彼氏は真顔でそうだよ、と言います。
彼氏はのんびりした穏やかな性格だったので、私は大切に育てられてろくな苦労をしたことがないのだなあと思っていたのです。
でも彼氏は自分の家族に何年も会っていないと言いました。
彼氏が言うにはくだらない兄弟喧嘩から始まって収拾がつかなくなり、自分は親に勘当されてしまったのだと彼氏は言いました。
そんなことがあったのか、私は彼氏の意外な言葉を黙って聞いていました。
でもどんな時であれ自分の生活を良くしようと毎日少しずつでも思っていれば、必ず良い巡り合わせになっていくはずと私は思わずにはいられません。
私は部屋に置いてあるパワーストーンを思わず眺めました。
自分に自信が無くなってしまったり気力が落ちてしまったりした時には、私は自分を奮い立たせ元気づけるためにパワーストーンを身近に置いています。
これは私の単なる気休めかもしれませんが、何か自分を支えてくれるものが私には必要なのです。
でも今は自分の為ではなく私の彼氏や妹の未来が良くなるように、私はパワーストーンに願いを込めます。

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